「どうぶつの森 ポケットキャンプ」の売上で見る基本無料ゲームのガチャの有用性
任天堂のスマホアプリ「どうぶつの森 ポケットキャンプ」にガチャが導入されたニュースからしばらく経った。
実際、導入された4/17以降、急激な売り上げの低下から、急回復を遂げている。
出典:APPLION[アプリオン] より(4/3~5/3のどうぶつの森 ポケットキャンプ」売り上げランキング推移)
任天堂は「ファイアーエムブレムヒーローズ」からガチャ課金を導入しているので、この話題は今更感しかないが、上記の売り上げランキング表の推移を見る限り、基本プレイ無料のマネタイズとして「ガチャ課金」が最適というのが現状なのが分かる。
時間と共にユーザーが減る以上、ARPU(顧客単価)を上げるしかない
ランキング推移を見てみると、このゲームは予め「ガチャ」を「売り上げが急降下」した時のために準備していた、という見方が正しいと思う。
この手のゲームは下記の理由により、時間と共にユーザー数が減少するため、どこかでARPU対策をしないといけなくなる。
- ゲームタイトルのライバルが増え、ユーザーを奪われる
- コンテンツを消耗されてしまい、ユーザーに飽きが来る
- リリース時ほど大規模な広告予算が組めなくなり、露出が減る
そしてARPUを上げる策として「ガチャ」は有効であり、基本プレイ無料のゲームを運営する会社は、さらなるガチャを盛り上げるための「ガチャイベント」を組むのである。
ガチャ商法の批判は「ごもっとも」。やる側は割り切っている
ガチャ商法の「ごもっともな批判」としては「特に未成年者は月に課金できる額が抑えられるけど、それでガチャが出ない場合どうするの?」だ。
謝罪しつつ「確率なので」ぐらいしか答えがない。
「〇万円使っても出なかった」を含めれば多くの苦情を頂くが、売り上げのため申し訳ないがどうしようもないため割り切る。
僕もこのガチャがあるおかげでこうして生きてきた。当然、いくつものガチャを設定したし、いくつものカスタマーサポート対応もしてきた。(不思議と思うかもしれないが、小規模零細は非エンジニア作業は兼務する場合が多い)
ゲームを遊びたいと思う100%の人が1000~2000円程度、月に課金してくれる現実がない以上、仕方がないのかもしれない。
ARPU対策:払える人が払えるだけ支払う
基本プレイ無料のゲームが最終的に「払える人が払えるだけ支払う」で成り立つ以上、たとえガチャがなくても、どのみち同じような重課金がモデルのマネタイズは免れないと思う。
なので、現時点で言えば、「ガチャ」が最適のマネタイズである、と言わざるをえなくなってしまうということである。
そして「ゲームの面白さとは」の哲学とは「別軸」として「そもそも論のサービス継続のため」マネタイズが必要なのが「基本プレイ無料」ということなのだ。
あれだけガチャを批判するメッセージを発信しつづけた任天堂も、そこだけは崩せなかったようだ。
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