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ソーシャルゲーム関連の発言について諸々

その他社会の考察・雑感など,ゲームについて,ゲーム・ゲーマー文化考察,社会・政治・経済

グリーの発言について諸々

最近、グリーやモバゲー関連のソーシャルゲームが、
ゲーム市場で台頭するようになり、
そのゲームのコンセンプトや売り方についての発言等で
多くのゲームユーザーから批判が出ている。

【グリー偉い人の発言、まとめ】
・ニコニコニュースより
グリー田中社長「あるゲームが流行ったら、同じようなものを作りまくるべき」

このソーシャルゲームについて、
「似たようなゲームが増えている気がするが、
新機軸のソーシャルゲームは今後、登場するのか?」
と問われた田中社長は、

・・・・中略・・・・

「ゲームデザインというものは徐々に移り変わっていく」としながらも、

・・・・中略・・・・

「重要だと思うのは、あるゲームデザインが流行ったときには、
それをコアにしていろんなモチーフのゲームを作るべき。
作り手は飽きてしまうので、『新しいものを』という考えになりがちだが、
ユーザーとしては『まだまだ同じものが欲しい』という状態である。
そういうとき(作り手)は早く変化しすぎずに、
(ユーザーが)いま欲しいと思っているものを提供するべき」
との考えを示した。

・・・中略・・・

「それと同じで、ある流行っているものがあったら、
同じようなものを作りまくるべきだと思う」
と語った

・4game.netより
[CEDEC 2011]稼げるゲームはこう作れ。
グリーが明かす「セールスランキングNo.1プロダクトの作り方」より

収益化モデルの構築には,
失敗に意味があることをきちんと演出することが重要であり,
有料アイテムは見た目に効果が分からないとダメだという。
「細かなゲームバランスよりも,課金機会の演出,
 効果の演出のほうが大事」と岸田氏は指摘する。

というもの。

売り方は自由なビジネス社会なので個人的には特に異論はないが、
従来の「すごいゲームを作って売るビジネス」から、
こうしたゲームビジネスが出始めたのは、
販売、配信する側がマーケットイン手法に傾向した結果だと思う。


◆ マーケットイン手法に傾向した結果

さて、マーケットイン手法に傾向したゲームとは何であるか、
そしてなぜこういったゲームが流行っているのか、
まとめていきたいと思う。

【マーケットイン】

ビジネスでマーケットインという言葉(方法)がある。
簡単に説明すると、
「良い製品を作り、それを売る」
というスタイルがプロダクト・アウト。
「何が売れるか調査し、それを作って売る」
というスタイルがマーケット・イン。

この手の発言を目にする限り、
後者の方を徹底しているように感じる。
ゲームを販売する側、配信する側になると、
当然、こういったことがどうしても求められる。

【ゲームの性質から対象プレイヤーを分析する】

ソーシャルゲームの性質、とりわけメリット部分をまとめる。

スペックを気にしないでできる。

自分のPCで動かせるかどうか調べなくて良い。
インストール時間もアプリなら遥かに短い。

プレイするまで金を払う必要が無い基本無料。

買わなくちゃいけないゲームと違い、
わざわざ他人のレビュー見たり、
ゲームについての情報収集したりする必要が無い。
とりあえず、誘われたから始めることができる。

積みゲーになってもお金が無駄にならなく、
最初のプレイで嫌になり、
お金を損した気分にならなくて済む。

勝負が金次第で大きく結果が変わる課金アイテム演出。

わざわざプレイテクニックを考えたり研究したりせずとも、
とりあえず金かけた分だけ強くなれる。

3つを一言でまとめると、
「何も考えなくてもプレイできて、
 何も考えなくてもお金を払った分だけ強くなれる方が良い」

というゲームプレイヤーが対象となっている事がわかる。

【これらのゲームのメリット】

通常のゲームに比べて開発期間、費用が安く、
通常のオンラインゲームと比べると量産が可能で、
一つ人気を外してもダメージがゲームに比べて軽い。
それでいながら、
基本無料のオンラインゲームと同じような課金体系であるため、
オンラインゲームと同じような課金率、顧客単価の達成が
おそらく可能と思わせ、その辺りが他と比べ利益を生み出しやすい、
と簡単に予測できる。

結果的にこれは投資効果が期待でき、その結果、
「ソーシャル」部門に投資資金が流れやすく、
注目されているのであろう。

(ただし今、実際は業界分析的に考察したので上記の事が言えるのであって、
 その分、市場内のゲームタイトル数が爆発的に多いので
 今からいくら作っても全不発、という可能性も現在では大いにある。

 また、実際にはソーシャルゲームの平均単価はモバゲーの決算からいうと、
 オンラインゲームよりは低い。
 ※ ただし、昨今のソーシャルゲームの課金関連の事件から、
  そうともいえないタイトルもあるっぽい?)

◆ 個人的な感想など

イノベーションのジレンマ、という言葉がある。
マーケティングイン手法に固執するあまり、
革新性や先進性が滞る企業活動のことを言う。

これを踏まえて最近の海外のゲーム企業大手の動向を見てみると、
EA(アメリカのゲーム企業大手)&DICE
「将来のゲームは64ビットシステムに最適化される」
-Frostbite 2.0エンジンについて-

なお、同エンジンで作成されている
「Battlefield 3」のスペック発表があったが、
EAはXPを必要スペックから外すことについて認めているらしい。

NHN(韓国のゲーム企業大手)
「ジークラウドサービスの発表」
プレーヤーの端末側にはHD動画が再生可能な程度の性能と
ネットワーク接続があれば、3D描画を利用したゲームをプレイできる。

その言葉の通り、
海外に比べてだいぶ日本はゲーム開発について
先進性や革新性という点については、
だいぶ先を超された感じがする。

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