町田ゼルビア騒動:チーム愛称削除問題
今、サッカーJリーグのチームでで企業問題が勃発している。
経営権を取得したチーム「町田ゼルビア」の経営権を取得した「サイバーエージェント」によって、Jリーグ加盟当初からつけていたチーム名「ゼルビア」を消して「トウキョウ」にしようとして、サポーターが反対しているというもの。
FC町田トウキョウ
そして、取得条件には「チーム名変更」があったということだが、昨年の買収のニュースからはそんな情報は一切出てこなかった。
「ゼルビアの名前は覚えにくい。町田をブランディングしていく上で、世界の人達にも覚えやすいトウキョウにした。」という社長の強気の発言から、サポーターの怒りをさらに買う形になった。
この様子はYouTubeで放送され、案の定の低評価の嵐である。
僕は、ゼルビアチームのファンではないが、「プロスポーツビジネス」の模範はJリーグにあると思っているので、ちょっと触れたいと思った。
FC東京とヴェルディの動向から町田に手を出した可能性
なぜこんなに「焦っている」のだろうか。おそらく、FC東京の動向だろう。
ミクシィがスポンサードするFC東京は東京全域をカバーしつつ、代々木専用スタジアム移転計画の話が出ている。
ミクシィと同じく渋谷区に本社があるサイバーエージェントにとって、この動きは気が気が出ないはず。
「だったら『東京ヴェルディ』買収しろよ」と思う人もいると思うが、東京ヴェルディへの出資にはスマホゲーム会社「アカツキ」が決定しており、おそらく乗り遅れたのだろうと思う。
もっとも、そんな都合はサポーターにとっては微塵も関係のない事だが。
FC東京と町田の成り立ちの歴史はそもそも違う
FC東京の前身は東京ガス。
深川に練習場があるなど、元々東京全域をカバーできる形だった。
一方で町田の場合は、町田から始まり、町田の競技場を使い、Jリーグに参入してきた歴史がある。
Jリーグは地元密着が理念にあるはずだが…
Jリーグ規約第21条〔Jクラブのホームタウン(本拠地)〕第2項
「Jクラブはそれぞれのホームタウンにおいて、地域社会と一体となったクラブづくり(社会貢献活動を含む)を行い、サッカーをはじめとするスポーツの普及および振興に努めなければならない。」
今回の件は地元密着・共生のJリーグの理念に大きく反する事例となっている。
Jリーグが目指す「地域に根差したスポーツクラブ」とは、ホームタウンの住民・行政・企業が三位一体となった支援体制を持ち、その町のコミュニティーとして発展するクラブをいいます。
Jリーグがスポーツエンターテインメント以上の価値を持つのは、Jクラブが地域に根差しながら、ホームタウンのシンボルとして存在するところにあります。
他のチームのサポーターからも顰蹙:ツイートまとめ
ゼルビアって名前は町田市の花と木から来てるとても素敵な名前なのにね…その素敵さが分からないなんて可哀想
— 瀬戸 (@seto123nickel) October 12, 2019
町田ゼルビアの藤田氏は高田社長には一生、試合では勝てても中身では勝てないだろうな
(何度か目のこれ) pic.twitter.com/wBvH2ADbss— アンカツマジック! (@ankatsumagic) October 11, 2019
掲示板より。
今回の町田「ゼルビア」の件は鳥栖も他人事じゃないなって思いましたね。
これがもし本当なら竹原社長とサイゲームスの渡邊社長に感謝しなきゃね。
というか、お金だけ出して一切口出しをしないというスタンスを貫いたサイゲームス、渡邊社長は神だったんだなって。 pic.twitter.com/g1EKkf8t3X— れふ/sou (@refu0728) October 11, 2019
最後に:フリューゲルス問題を思いだすよね
こういった問題を見ると、企業の都合により右往左往して、結局『消滅した』フリューゲルスを思いだしますわな。
フリューゲルスが無くなった後、「企業方針によらない市民によるクラブを作ろう」という理念の元に創設された横浜FCもすぐに単独企業が買収して今に至る。
フリューゲルス問題は企業方針が勝利した。
さて、ゼルビアの件はどのような決着になるのか。
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