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マンガ「星守る犬」は平成の世相を表している漫画だと思う

2019-05-13漫画・アニメ

星守る犬

もし「平成の世相」を表すマンガは何か、と問われたら、僕は「星守る犬」という漫画と答えたい。

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※個人的にはブラウザでも読めるDMM電子書式をよく利用しています。

この漫画は10年ぐらい前にヒットして映画化もされているが僕は映画の方を見ていない。

平成も後少しで終わる、ということで、ちょっとこの話をしようと思った。

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星守る犬のストーリーあらすじ

廃棄された車で、犬と男「お父さん」の遺体が発見される。

男は、持病を持っていたことに加えて仕事をリストラされ、妻子にも見捨てられ離婚することとなる。

旅の道中、様々なトラブルに遭いながら、目的地に辿り着き人生を終えた。

その様子を、犬の視点から描いた物語となる。

続いて、天涯孤独なったケースワーカーがその足取りを追うストーリーが入っている。

なお「星守る犬」というのは、じっと手に入らない星を永遠と見続ける犬の様子から「高望みしている」ことを言うらしい。

続・星守る犬のストーリー

犬と出会ったことで「生」に前向きになった婆さん、そして、「星守る犬」のお父さんが道中で出会った、ネグレストで虐待を受け、万引きしながら旅をしていた子供「哲男」の物語。

哲男もまた、道中で犬と出会い、遠い旅路を歩んでいく。

前回が「死」を通した物語であれば、こちらは「生」を通じた物語となる。

星守る犬の時代背景

道中の各種のセリフから時代背景は2000年後半ぐらいだと思われる。

平成の価値観:いい人だけど「何か足りない子」が生きていけない世界

「星守る犬」をベースに表していく。

ちょっと仕事でも家庭でも不器用な男「お父さん」。

仕事でも悪い人じゃないけど「なんか足りない子」みたいな人。

けれど、もうそれじゃダメな時代になったんだと思う。

仕事では「何か足りない人」は、大手でもあっという間にリストラ候補。

加えて家族の関係も病気持ちを支え合う、という姿はなくなったんだと思う。

仕事でも家庭でも「不器用な人」がいて、そういうのも含めた日常が風情だった時代から、そういう人が仕事でも家庭でも切り離される運命になる時代になった。

これは平成と昭和で変わった価値観の、大きな一つだと思う。

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星守る人の「星」の意味を考察する

では、この作品における「星」とは何か。

この作品は「幸せ」ではないかと思う。

何をもって幸せというのかは人それぞれあるが、この場合、一緒にいた犬に対し本気で接することができ、死ぬ間際まで何にも囚われずに純粋に生きた「お父さん」の時間ではないか、と思う。

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もし興味があれば、シリーズは2巻で完結する物語でさっと読める作品なので、読んでみて欲しい。

※個人的にはブラウザでも読めるDMM電子書式をよく利用しています。

「お父さんは幸せだったか」

ケースワーカーの話では最後に純粋な時間を過ごせた「お父さん」は不幸ではなかった。

と、締めくくっている。

僕もそう思う。

愛する家族(犬)を助けるために全力だったお父さん。

何もかも失った時、その人の人格が出てくるようなもので、仕事だの将来だの金だの、そういう縛りから解放された時の行動は、純然たる想いに違いない。

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