LANパーティーとE-sports文化について
E-sportsとは・・・と過去数多くの人が語り、説明をしているが、その始まりについては実はあまり研究されず、語られてきた場面も少ない。
そのe-sportsの発生の経緯は、海外のコンピューター文化を取り扱う「wired」の過去の記事からほんのりと、うかがい知ることができる。
始まりはLANパーティーの記事
ネットワーク対戦型ゲーム『Quake』は普通にやっても面白い。
でも、LANでプレイするとすごい迫力だぞ。
マニアたちが地下室や倉庫に集まって、顔をつき合わせながら対戦している。
コンパの誘いは断ろう。コンパに代わるある楽しみが、ゲームマニアたちのあいだで次第に人気を呼んでいる。
この記事によると、当時すでに世界100箇所以上でゲームのLanパーティーが開催されていることが分かる。
プロゲーマーの登場
この記事を出したWiredがプロゲーマーの記事を出したのはその数年後。
こうした「LANパーティー」に目をつけたのが、インテル社や米エヌビディア社などの企業だった。
地区トーナメントに賞金やハードウェアを提供することで、さらに多くのゲーマーと接点が持てることに気づいたのだ。賞金額が大きくなるにつれて、ファンもどんどん増えていった。
そして当時のプロゲーマーの記事が掲載され、それによると、
「企業は旅費やデバイスをサポートして、プロゲーマー達は自力で生活費を稼ぐ」
と、いうものらしい。
プロゲーマーの年収がピックアップされる
やがて一人のプロゲーマーが記事として掲載されることになる。
wired.jp(2005年11月30日の記事より)
ここでは、数十万ドルを稼ぐプロゲーマーの紹介と、e-sportsにおいて、下記のように記載されている。
ゲーム競技会はファンにとって、スポーツ以外の何ものでもない。
・・・中略・・・
社会的に見れば、ビデオゲームでの対戦は、
プロによるポーカーや大食い競争と同類だと考える人もいるだろう。
だが、ビデオゲームが野球と同じように、
米国を代表するものになってほしいと思っている人もいる。
ウェンデルさんもその1人だ。
こうした発想にあきれてしまう人もいるようで…
プロゲーマーが根付いていた当時の、アメリカですらゲームに対しては、否定的な見方が多い事も伺わせている。
まとめ
こうしてみると時系列的に下記の通りになっていることが分かる。
- 「Lanパーティーによるゲーム対戦コミュニティが発展して」
- 「E-sports文化が成立するようになってきた」
これに対し、多くの日本の「e-sports」に関する論は「賞金付ゲーム競技会」について
多く語りすぎている感じがする。
自分の「これで本当に日本にE-Sports文化が根付くのか?」という疑問と、「E-sports」関連の識者の語る方向性に対して、常々感じるその違和感は、大方、この辺り「ゲームのファンコミュニティの置き去り」から来ているんだと思う。
プレイヤーがそのゲームのファンであること、そのチームにさらにファンがいること、これが、e-sports発展の鍵かもしれない。
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