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闘会議2018:プロゲーマーのライセンス制度の危うさについて

2019-02-10その他社会の考察・雑感など,ゲームについて,ゲーム・ゲーマー文化考察,社会・政治・経済eスポーツ

今週の週末に開催されるゲームの大会の祭典「闘会議」において「プロゲーマーライセンス」が発行される、というニュースが発表されている。

「日本eスポーツ連合」設立 プロゲーマーライセンスの条件は「公認大会で優秀な成績を収めること」 – ねとらぼ

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ライセンス制度のの問題について

個人的には、プロゲーマーはプロブロガーやYoutuberよろしく自分で名乗りを上げて、営業するものだと思っており、こうした一部団体によるライセンス制度は無意味でその気になったら危ない制度だと思っているので、これについての記事を書こうと思った。

プロゲーマーのライセンス制度と賞金撤廃は関係がないと思う

よっしゃ書くかと、意気込んでたら、既に回答が出されていた。

【参考記事】

日本ゲーム界のガラパゴス化:プロゲーマー認定制度なる謎制度が発足(木曽崇) – 個人 – Yahoo!ニュース

ライセンス制度:ゴルフとの違いについて

【参考記事】

闘会議2018、終了のお知らせ!?(木曽崇) – 個人 – Yahoo!ニュース

僕もFPSの運営をしていたときに、実際に大会でメーカーが出してよい金額について、法的な相談したことがある。

大体この「木曽崇」氏の言うとおり、「メーカーから出されている以上は景品表示法の影響を受ける」ということだった。やるならば、関係のないところの広告費としての賞金で、景品表示法の制限を回避するしかない。

実際の事例:ガンストリンガーストラテスの賞金変更

そもそも、ライセンス制度でメーカー単独でも賞金が撤廃できるのならば、既に「ガンストリンガーストラテス」でスクウェア・エニックスが導入して回避できた。

しかし、スクエニはこのガンストでは、賞金額を景品表示法限度の10万円に「変更」し、法律に準じた。それが物語っている。

ライセンス制度がもし賞金制限を撤廃できると期待できるとして

どういう場合か考えてみた。

  • 消費者庁から団体に天下りを受け入れて、かつてのパチンコのように、ぶっちゃけ違法なんだけど、法律の超解釈での運用を、特別に指定団体だけ認めるわ。
  • もしくは団体として消費者庁に申し入れをし、団体として圧力を利用して、この制限を撤廃、法改正させる、というもの。

というぐらいしか思いつかなかった。

個人的な見解を述べる

前者の方法についてこれは昔、2010年前後に、色んな会社がプロゲーマーを流行らせようとした時の障壁となっていた。みんな頭を使っていたはずだ。中には「バレなきゃいいんですよ」的な大会も開催していたところも多いはず。(罰則規定が曖昧だったため)

今は景品表示法の違反に課徴金が制定されたため、ここ数年はスクエニのように慎重に守るようにしてきたはず。

これを、今ビジネスチャンスで投資呼び込めるから、今なら無理やりぶっ壊すことができる、っていうのは、それ、法律としてどうなの?感はある。

団体によるライセンス制度の問題について

なぜライセンス制度に問題があるかというと、法律の賞金制限回避にならないどころか、最悪な事態だって予想されるからである。

実際に起こりえることを想像したい。

最悪な事態は「一応」回避されている

もっとも最悪な事態は、団体が「プロゲーマー」という言葉を商標登録し、団体として指定されていないゲームタイトルのプロゲーマーは「プロゲーマー」を名乗って活動してはいけない、という制限をつけてしまう場合。

こうなると多くのゲームタイトルのプロゲーマー、特に、歴史の長い日本で販売されていない「スタークラフト」系のプロゲーマーが軒並み、名乗れなくなってしまう危険性があった。

このことについて幸運なことに、これは専門学校が先に「プロゲーマー」を商標登録したことで、この危険性については回避している。

【参考記事】

話題になったあの専門学校が商標「プロゲーマー」を申請―その意図を訊いてみた | Game*Spark – 国内・海外ゲーム情報サイト

誰もが自由にこの「プロゲーマー」という言葉を活用できるように、あえて申請させていただいた次第でございます。

しかしながら、今回の申請は、恐らく却下される予定でございまして、この経緯が、本来私たちが求める結果であって、却下されることで前例ができ、今後新規参入者による妨害、不本意な結果を招くことなく、公用語として「プロゲーマー」という言葉が、使用されていくことを願っております。

万が一、申請が通ったとしても、本学園及び学園グループとしても独占の意向はありません

なお、この申請自体は既に却下されているので、「プロゲーマー」を商標登録するのは難しくなり「一応」この危険性については回避できたことになる。

ただし、再申請した際、通ってしまう確率は0じゃないので「一応」とした。

このプロゲーマー科がある東京アニメ・声優専門学校はグッジョブ

最初、プロゲーマーの専門学校と聞いて、疑問しかなかったが、まじめにこの業界について考えてくれているみたい。

ラインセンスの有無がコミュニティの分断に繋がる場合

ライセンス付プロゲーマーと野良プロゲーマーが混在した場合、どうなるのか。また、野良プロゲーマーコミュニティの方が盛り上がった場合、どうするのか。

ゲームは他のスポーツとは違い、1ゲームに複数のジャンル、多数のタイトルからなり、強固なコミュニティが形成しづらい面がある。

そもそも、発展途上なプロゲーマー分野に対し、分断させる意味はあるのかというと疑問である。

僕も5年前の記事において、e-sportsとゲームコミュニティの関係について少し述べた。

LANパーティーとE-sports文化について – ゲーマー逃避行ブログ

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最後に

各団体がビジネスの独占のためではなく、ゲームコミュニティ拡大のためにe-sports文化を育むように、祈っております。

とかく、この業界の上層部は奪えるなら奪いたいやつらばっかりだからね。ファンのコミュニティを大事にしたい、って言う人はいるんだろうか。

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