eSports(eスポーツ)論:発展のためにできることについて
最近、ハッシュタグでも「#esportsの会」というのを目にした。どうやら、esportsの発展に関するコミュニティらしい。最近、この手の話題が熱いらしい。
ツイートを見ていると「何ができるか分からないけど協力したい」という人を見かけ、またゲーマー系ブログでも「eスポーツに関する見解」を見るようになった。
一応、僕は過去実際にいくつかのゲームのオフライン対戦イベントに数年間ほど参加していたこともあったので、このブログでも見解を述べることにした。
【参考リンク】
海外のeSports発展の事例から
6年以上前の、古い時代に書いた記事だが、海外のeスポーツの発展の歴史について触れた。簡単にまとめると
- 当時、ネット回線が貧弱だった時期、よりよい対戦環境を求めて「Lanパーティー」という「一人当たり数千円を支払い、PCを持ち込んで直接LANでつないで行う対戦会」が発足。1999年の時期にすでに世界100カ所以上で開催されていたらしい。
- PCパーツ企業などがその対戦会コミュニティに目をつけて賞品デバイスなどを提供。プロゲーマーが生まれ始める。
- やがて賞金だけで生活できるレベルのプロゲーマーが登場
という流れだった。
日本の現状のeSportsの問題点はコミュニティの貧弱さ
どうしても国内の状況を見る限り、対戦会コミュニティに関しては小さいままな気がする。
6年前に書いたこの記事にも下記のように締めくくった。
これに対し、多くの日本の「e-sports」に関する論は「賞金付ゲーム競技会」について 多く語りすぎている感じがする。
自分の「これで本当に日本にE-Sports文化が根付くのか?」という疑問と、「E-sports」関連の識者の語る方向性に対して、常々感じるその違和感は、大方、この辺り「ゲームのファンコミュニティの置き去り」から来ているんだと思う。
プレイヤーがそのゲームのファンであること、そのチームにさらにファンがいること、これが、e-sports発展の鍵かもしれない。
今の現状もこの状況と変わらないようであれば、おそらく、今後の発展にせよ変わらないのだろうと、思う。
打開策について:ゲームの腕がなくてもできること
冒頭にも記載した「自分には何ができるか分からないけど発展に貢献したい」という人を見かけて思ったのが、上記の「コミュニティ発展によるeスポーツの発展」から考えて、実は誰でもeスポーツ発展に寄与できるということ。
- ゲームの対戦会コミュニティを作ること、参加すること
- できればオフラインで。
- 主催者・参加者がそのコミュニティを拡大、継続を意識すること
しばらく人と時間を集めやすいオンラインで企画してオフラインに落とし込むのもありかもしれない。
何のことはない。「コミュニティをいかに維持させ拡大させるのか」だけが問題なので、eスポーツの発展に貢献したいと思えば、ゲームの腕がなくても十分可能である、ということ。
そして強固なコミュニティを背景にビジネスへと発展させる、これは他のスポーツビジネスと何ら変わりないやり方だと思う。
オフラインイベントの課題を片付けていく
オフラインイベント開催についての問題は各所出てくると思う。
- 弱い人と思い切り強い人が一緒になった場合の問題
(分けたとしても思い切り強い人弱い人で、圧倒的差が出た場合の問題) - 定期的に行うとマンネリ化してしまう問題
これの解決策はたぶん、ないと思う。うまく、それでも楽しく対戦できればOK的な雰囲気に持っていくのが良いかと。
eスポーツのプロライセンスに関する疑問と不安
僕はマーケット支配型のeスポーツのプロライセンスについては反対の立場を取っている。
これは例えば「ライセンスを持っていない人間は試合に出さない」という独占的で排他的な対戦コミュニティは拡大に寄与できないから。分断の恐れすらある。
もう一つ、この独占的な利権は「他コミュニティの大会でプロ公式大会より巨額の賞金が出た時、公式プロライセンスを発行している団体はどうするの?」という問題が出てくる。
プロライセンスの方便だった「高額賞金が出せる」という論旨は、実際は誤りであることが確認されている。
消費者庁表示対策課長・大元慎二氏:
「esports大会出場者が優れた技術によって観客を魅了する仕事をし、その報酬として賞金を得る場合、その賞金はプロ・アマを問わず、景表法で言う"景品類"には該当しない。」
僕は「わざわざ」誤った情報を出して他との優位性を取りたがる姿勢に疑問と不安がある。
最後に:ただのバブル・ブームで終わらせないために
僕も昔はよくオフイベに行ったものです。
今となってはあまりゲームもできていないので、行ってないのですが。またゲームし始めたらどこかしらオフイベ参加を積極的にやっていきたいな、と思います。
今の人は「なぜ2010年ぐらいにeスポーツが叫ばれた時期があったのに、一度、廃れてしまったか」という、昔の反省を踏まえて、うまくやってくれることでしょう。
ディスカッション
コメント一覧
まだ、コメントがありません