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フリーライダー問題:公共サービスが自由競争下で供給過少となる実例について

2020-05-01その他社会の考察・雑感など,社会・政治・経済

公共サービスとフリーライダー問題について

先日、Twitterを見ていたら林修氏の冠番組『林先生が驚く初耳学!』内で「フリーライダー」問題が取り上げられ「年収890万円以下はお荷物」として紹介されたことが話題になっていた。

年収890万円未満は"社会のお荷物"なのか | プレジデントオンライン

おそらく、これがその試算理由だと思う。

その番組は見ていないので、その趣旨と、この計算が果たして正しいかどうかは何とも言えない。

しかしその中で言っていた

「本当に自由にみんな全員が、やりたい活動を自由にすると、社会は縮小、破綻する」

という問題に関しては既に報道されている資料において、ある程度理解することができると思う。

ということで、今回は久々の社会問題について語っていきます。

 

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フリーライダー問題とは:供給力の減少

性質上、対象者を「払った者だけサービスを行う」という指定が難しい場合など、各種の事情があり、払わない者も便益を平等に受けられるようになる。

特に国防・治安・公衆衛生・教育・インフラなど。

つまりサービスを始めると、払わない大多数の方が得をする形となりという形になり、供給者は大損をこく。

結果、自由にみんなが活動しだすと供給が過少になるという問題。

そしてこれらが過少になってしまうと、「国としてそれどうなの?」「経済発展できなくない?」状態に陥るものがある。

故に、法律で定めて税金を支払い全ての人が負担する形で、国・行政がこれらを代わり行うことが多くなるのです。

ちなみにここで言う過少とは「あまねく全ての人が本来受ける状態であるべき」というのが前提で、それが崩れた時を「過少」としております。

フリーライダー問題の実例:

実際に公共サービスとされていたものが、様々な事情で公共サービスではなく自由市場であったり、規制緩和で自由市場になった場合の事例。

アメリカの健康保険制度と供給レベル

果たしてちゃんとした実例になるかは定かではないが、近い例としてアメリカの健康保険制度と供給レベルを例に挙げる。

国民健康保険は、日本では公共サービスで国民全員が入るが、アメリカはそれがない。

結果どういうことが起こるか。

そこそこ前に日本のニュースでも取り上げられていたので、それを参考にした。

アメリカで自己破産した人の6割以上は医療費が原因。ですが、そのうちの8割以上が民間の医療保険に加入していたというから驚きです。

アメリカの自己破産の6割は医療費が原因…。海外旅行先の高額な医療費に気をつけよう! | 知らなかったでは損をする!医療費節約の裏ワザ | ダイヤモンド・オンライン

推測でしか理由が語れないが、日本でも民間保険の未払い問題が発生したと同じように「無い袖は振れないから払わない、賄いきれない」という形はありえそうな予感がする。

ドイツの事例:ドイツポストの供給レベルの低下

ドイツ郵便局数

民営化後のドイツポストの収益推移

出典:https://www.kantei.go.jp/jp/singi/yusei/dai10/10siryou_s-1-2.pdf

日本の郵政民営化前の議論として「ドイツポストの成功事例」が挙げられていたので、その資料を探してたら見つけた。

ドイツポストの民営化は1995年。

こちらは公共サービスと指定されていた郵政が自由化され「公共サービス」じゃなくなった場合の例。

以降、郵便局数、特に直営店は急激に減少している。

1999年以降に下げ止まっているのは、あまりの直営店の急激な減少が問題になり「ドイツの法律で郵便局数を直営店と共に減らさないよう再規制された」ためである。

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最後に:

特にインフラ系が多い「公共サービス」とされているものは、自由競争下では全ての人が受けられるサービスにならない、ということが上記から理解できる。

「供給力の低下」を便宜上で「問題」としているが、これを本当に「問題」とするのは、そこの国に住む人達が決めることなので、これが良いか悪いかを僕らは判断することができない。

しかし、

すべての公共サービスを自由にした場合、全体のインフラの供給力の低下により、社会全体の構造というのは豊かさを失う

ということだけは言える。

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