海賊版対策事例:戦い続け圧力をかけ続けるゲーム業界
相変わらず漫画界では堂々と海賊版行為を行うサイトがあるらしい。ついには国を挙げてブロッキングしようという話にも出た。
海賊版の問題は何も漫画界だけではなく、ゲーム業界でも、重大な問題だ。一時、海賊版に勝利したような話も出ているが、実際は勝利はしておらず、いまだにゲームのクラッキングとガードはイタチごっこで戦い続けている。
おそらく、漫画ほど野放しになっていないように見えているのは、この海賊版問題に対し各々の大手企業が、堂々と戦い続けていることにあると思う。
三つの視点から見る、海賊版に対するそれぞれの戦い
2010年前後の時代は、ゲーム業界の市場発展と共に海賊版問題の話題が度々見られるようになっていた。当然、市場が大きくなればその存在も目立ってきたからである。
そして下記に述べるように、業界は足並みを揃えず各々の立場で戦ってきた歴史がある。
STEAMを持つValve社はプラットフォーム普及により海賊版と戦った
こちらでも語られているとおり、大手プラットフォームであるSteamは自身のプラットフォームにアクティベートを行い、自身のプラットフォームをより広く普及させることにより、解決しようとした。
PCによっては正常に起動できなくなる恐れのある厄介なDRM系ソフトを使わない「エレガントなやり方」だと僕も思う。
コピーガードも戦い続けている「Denuvo」
有名なコピーガードに「Denuvo」がある。主に日本製のメジャータイトルに採用されている。(海外ゲーではEA,DICEの「スターウォーズ:バトルフロント2」にも採用されてたりする。)
こちらはセキュリティが破れた記事ではあるものの、クラッキングと防衛のいたちごっこを続けながらも今なお戦い続けている。
任天堂は世界でマジコンと裁判で戦った
任天堂の法務最強説が言われるようになった所以である、マジコン裁判。
これは日本の世論も動かし、マジコン業者に罰則(刑事罰)が課されるようになった。
さらに任天堂が戦ったのは日本だけではない。世界の主要国で争った。一時、敗訴もしたが控訴を経て結局、ほぼ主要国、すべて勝訴をもぎ取った。
日本や北米と同様、任天堂は欧州でもマジコンに対する戦いを進めていて、今回のフランス以外にも既に英国、ドイツ、イタリア、ベルギー、オランダで同様の判決が下っています。
海賊版に対しては表立って戦い続け、圧力をかけ続けるのが良いと思った
このような歴史から、ゲーム会社は海賊版に対し、毅然たる態度で立ち向かい、膨大なリソースを費やしてきた。現在も、これからもこの姿勢は変わらないだろう。
そのために受ける批判は、仕方ない。ゲーム業界だって無批判でこれらの活動を行ってきたわけじゃない。
批判の例
- コピーガードはどうせ突破されるのだから、そのためにPCのクラッシュ等、善人を巻き込むのはおかしい
- アクティベートにはインターネットが必要であり、オフラインで一人用のゲームにまで行うのはユーザーに不便を強いている
- 直接LANを繋いでの対戦ができなくなったため、LAN対戦文化を阻害した
- ゲーム改造を全て違反とした場合、PCゲーム文化の土壌を養ってきたMOD文化を阻害することになる。(例:Diablo3はMOD禁止を打ち出した)
僕は漫画を普段から読む人間ではないし、その歴史を勉強してきたわけでも、見聞を集めたわけでもないので何とも言えないが、海賊版が野放しになっている状況を憂慮しているのならば、出版社や漫画協会は海賊版に対し、シラミ潰しに圧力をかけ続けるのが一番ではないかと思う。
最も効果がないのは、他人の善意頼りになることかもしれない。「そんなやつは漫画愛好家じゃない」と叫んだところで、やるやつはやる。
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