経済効果に関して:プレミアムフライデーとサマータイム考察
サマータイム実施の議論を受けて、「サマータイム実施時の経済効果は7000億円」というニュースを見た。
毎回、この手の話題によく出てくる「経済効果」。
なお、10年前にはサマータイム導入時は1200億円の経済損失が発生する発表が睡眠学会よりなされていた。
まさしく数値だけが毎回華々しく踊る「経済効果」。
そこで「どれが本当なのねん!というか、経済効果って本当にその効果あるの?」と思って過去のニュースを色々と見てみた。
試算された「プレミアムフライデー」の経済効果
プレミアムフライデーの経済効果、なんと最大で5000億円の試算。
なんとも不穏なタイトルの記事ではあるが、プレミアムフライデーはどこもかしこも「経済効果がある」と見込まれて実施されていた。
今回のサマータイムの経済効果7000億円を発表した人もプレミアムフライデーの経済効果を発表していた
なお、今回のサマータイムの経済効果7000億円の人も、プレミアムフライデーの経済効果は「最大1日あたり1236億円」「大企業のみ実施した場合は、1日あたり135億円」と試算し、発表していた。
プレミアムフライデーの効果測定:実施後半年でマイナス
では、実際に実施されてどうだったか、という効果測定の部分。
この記事によると、「総務省統計局『家計調査』の「1世帯当たり1か月間の日別支出(勤労世帯)」では、実施後半年で総合的に支出はマイナス(前年同期比で-2.6%)。
プレミアムフライデーの支出増加項目と想定される「外食・衣服・履物・教養娯楽部門」では、さらにマイナスの支出(前年同期比で-16.2%)とのこと。
最低でも増えるんじゃなかったんかーい。
普通に考えて消費税が5%から8%上がって、余暇が増えたら所得増えなくても支出が上がる理屈がそもそも変だったのかもしれない。
最後に:経済効果は地域で社会実験を行って算出すべきでは
サマータイムは実際の時計の時間をいじる制度。机上の論ではなく、慎重にせねばならない関係上、どこかの地域で経済のモルモット的にやってもらって、そこから算出する形をとってみてはどうだろうか。
効果測定した経済効果が最も正しい指標、ということ。
毎回、天気予報と違って経済効果に関しては、出されている数値がいい加減な気がする。
(まぁ、仕事上の企画の数値もたいてい、都合のよいデータを上に提出しないといけない関係で、いい加減なわけですが)
あ、ちなみにサマータイム制度導入には個人的に反対です。
理由は不便だからと、時刻修正の切り替え時にきついからです。
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