海賊版サイト批判の根本は「真っ当に稼げ」「真っ当に消費しろ」
海賊版サイトの漫画村やAnitubeにアクセスできなくなり、界隈がざわめいている。
僕もわざわざ、非合法なやり方で漫画やアニメを見ることには抵抗がある。
社会人にもなればそういう人が多くなるんじゃないか、と思ったら実はそうでもなさそうな記事を発見した。
年齢が上がるごとに「漫画にお金払いたくありません」割合が増える
しらべぇ編集部が全国20台〜60台の男女1,342名を対象に「漫画にお金を払うこと」について調査したところ、全体の41.4%の人は「払いたくない」と回答している。
漫画村が「漫画タウン」として復活か 「出版社の努力不足」主張に怒りの声 – しらべぇ | 気になるアレを大調査ニュース!
上記のリンク先図では、漫画にお金を払いたくない層の割合を掲載している
- 20代~40代の男性平均:約32%
- 20代~40代の女性平均:約40%
- 50代の男性:41%
- 50代の女性:46.3%
- 60台の男女平均:約55%前後
年齢が上がるごとにお金払いたくない割合が増加している。
もっとも質問が「漫画にお金を払いたいか」なので「文化許容」の割合にもよるから、こういう数字が出てしまうのかもしれない。
これがそもそも「非合法で漫画・アニメを見ることに抵抗はあるかどうか」は不明。こういった質問をしても、だいたい「抵抗がある」で返すだろうし。
しかし、「お金を払いたくない」層はそれなりに多くいることは分かる。
よくある「違法サイト潰しは無駄」論への違和感
無料でしかコンテンツを消費したくない人は、違法サイトをつぶしても金払わないから業界の売り上げには影響しない
そんな話を目にするが、別方向の問題の話で「違法流通市場」を野放しにすることが、良い理由にならない。
それに違法行為で金を堂々を稼いでいるものを見て、正規ルートでの購入者から多くの通報があった場合、企業活動としても対応を迫られる。
そして怒れる適法正規ルートのお客様のご意見を承り、たとえ非経済的であっても、行動するのも企業活動の一環としてはアリだ。
例:ゲーム業界
以前、記事にもしたけれど、今に至ってもゲーム業界は、あの手この手で戦い続けている。
海賊版がバカらしくなるようなプラットフォームを作る企業、マジコンを一個一個全世界で裁判にかけて戦う企業、いたちごっことわかりつつDRMの強化を行う企業。
やり方は違えど共通するのは「海賊版の収入源を断て」「海賊版運営のコストを激増させろ」だ。
正しく真っ当な方法でコンテンツを消費する人たちの信条を企業は受け止める必要もある。
広告代理店に目が向けられるのは当然:批判の根本は「真っ当に稼げ」
もうコンテンツは無料の時代なんだ。
「著者の利益が〜」って言う人は、そんなに好きな著者がいるなら直接募金したらいいよ。
どうもサイト運営者はこう煽っていたらしいが、何を勘違いしているのかは分からないが、こうした問題は「著作者に金がいかなくなる」から消すのではなく、「法律を守って正しく稼げ」これにつきる。
現在、海賊版サイトの収入源となる広告代理店に目が向けられる記事が話題になっているが、それもこの「真っ当に稼げ」理論でいえば自然な流れだと思う。
やっとわかったけど漫画村お抱えの広告代理店ここか https://t.co/cdYBnrBOeP
— Cheena (ちーな) (@CheenaBlog) 2018年1月10日
追記:漫画村への広告代理店情報について
色々とメディアで、ブログで、追加情報が出てますね。
堂々と取り調べができ、真偽不明ながら告発怪文書も飛び交う。すごい時代になったものです。
最後に
僕はエロ動画ですら購入してきた。別に金持ちではなく、ブラック企業勤めのちょいワーキングプアだ。
何事も正規のルートでコンテンツで消費することで、正常な経済を作り、ユーザー文化を創ると思っている。
「真っ当に稼げ」「真っ当に消費しろ」
そうした一種の心情みたいなものの集合が「海賊版で稼ぐ事は許さない」という正規の消費者の声が反映した形で、今の結果「企業や国が動いた」があると、思うのだ。
願わくば多くの人が「真っ当に稼げ」「真っ当に消費しろ」を信条にしてくれると、泥棒がはびこる世の中ではなくなると、思っています。
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